株式会社猫壱
米国進出、知財戦略。事業の転換点で、「グローバル顧問」を依頼し、14期連続増収を実現。
「猫と人の暮らしを豊かにする」商品とサービスを展開する猫壱は、その美しいデザインと高い機能性で日本のみならず、海外においても絶大な人気を集めています。創業から14期連続で増収を実現。2014年からアメリカに進出し、現在は海外の売り上げが3割とのこと。海外進出が軌道にのった背景には、「グローバル顧問」の協業も大きく影響しているそうです。
グローバル顧問を「スーパー専門家」と称する株式会社猫壱の竹内社長に、サービス活用の背景や得られた成果などさまざまなお話を伺いました。
米国EC事業立ち上げで「グローバル顧問」と初めての協業
― 最初に、御社の事業内容について教えていただけますか?
創業は2008年、当時は猫の生活用品を企画販売していました。アメリカの猫用品ブランドの代理店業務がメインでしたが、その後、オリジナルブランドを立ち上げました。それが現在の猫壱ブランドです。2014年からアメリカに進出し、今では海外の売上が3割にのぼっています。
―自分たちで猫壱のブランドを始めようと思ったきっかけがあったのでしょうか?
実は、代理店業務をしていたところ、得意先から直接アメリカと取引すると言われたのです。自社の商品を持っていないと、事業のリスクが大きいと危機感を覚えました。
また商品についても、もっとこうしたらいいのにと思うことがよくあり、それなら自分たちで商品を開発しようではないか、となりました。
― 猫壱ブランドを立ち上げ、日本での展開は順調だったんですね。
そうですね、比較的うまくいったと思います。特に食器のシリーズがヒットしました。
― そこでなぜサイエストの「グローバル顧問」をお願いしようと思ったのでしょうか?
強化していきたい分野の専門家に、スポット的な支援をお願いできるのはとてもプラスになると思ったのが、お願いしたきっかけですね。
― 最初にお願いした顧問の方とは、どのような関わりでお仕事をなさったのでしょう。
2014年にアメリカ法人を立ち上げたものの、税制など右も左もわからず、走りながら考えるような感じで不安もありました。そこで財務に強く、アメリカでの法務経験がある顧問の方をお願いし、月2回の支援をしてもらいました。
― 実際にグローバル顧問の方にお願いしてみた成果はどうでしたか?
顧問は米国公認会計士資格をお持ちで、米国での事業推進、新規事業立ち上げのご経験もあった。この方のおかげで、米国法人のインフラも整えることができました。また、ブランド認知度をあげるための、トラフィック強化に関してもさまざまアドバイスをしていただき、運営も軌道に乗りました。
強化したい分野に適した顧問による徹底サポート
― 事業が拡大していくと、また違った課題が生じてくるようなことはよくあると思うのですが、いかがでしょう。
会社が成長する中で、たとえば社員の育成などもなかなか難しく感じていました。いわゆる組織運営体制をしっかり構築したいと思い、別の「グローバル顧問」の方をお願いしました。
顧問の方がごく短期間で事業を理解してくださり、経営全般に的確なアドバイスをしてくださったことは大きかったですね。
また他では相談できないような経営の悩みも真剣に聞いてくださり、本当に親身になって助けてくださいました。
― 御社では複数の「グローバル顧問」の方とお仕事をされていると伺いました。他にどの分野でグローバル顧問の方をお願いしたのでしょうか?
人事についても専門の顧問をお願いしました。初回の打ち合わせ日が、ちょうど採用の三次面接だったことがあり、そのまま面接にも入ってもらいました。三次面接ですから、ほぼ私たちはどの方を採用するかを決めていたのですが、顧問の方が「この人材のほうが絶対にいい」とおっしゃるんです。
顧問のアドバイスをうけて採用した社員は、今ではなくてはならない存在です。もし、あの時、自分たちだけで決定を下していたら、全然ちがう結果になっていたでしょう。
顧問からは広い事務所への引っ越しも提案されました。人事、オフィス移転も含めて、こうした組織風土改革をしたことも大きなポイントであり、おかげで今の業績があるのだと思っています。
― グローバル顧問の方のアドバイスが御社には大きなポイントとなっているんですね。外から見た客観的な意見は重要度が高いと感じますか?
はい、そう思いますね。外部の、しかも実績のある方に客観的な判断をしてもらうと、社内で常識だと思っていたことが必ずしも正しいとは限らないこともわかる。そういう指摘は、事業を正しく成長させるためにとても大切なことだと思います。
お話をしながらふりかえってみると、大きな決定にそれぞれのグローバル顧問の方が関わっていたのだと改めて思います。
EC事業の「知財戦略」も現役エキスパート顧問の支援で成功!
― では、猫用品のEC事業においてはいかがでしょう?
私たちの商品は人気もあったのですが、なにしろ模倣品も多かった。ヒット商品でもあるバリバリベッド(猫の爪とぎ)は商品名そのものまで使われていました。
そこで顧問の方に特許事務所の選定にも関わっていただき、商標登録などもサポートしていただきました。
― まさに専門家のスキル、経験が大事なところですね。
実は猫壱の主力商品でなかなか商標登録がとれなかったのです。しかし顧問の方がすでに他の会社が保有していた権利の一部を放棄してもらうよう交渉を重ねてくださり、商標登録が無事にできました。
そのおかげで、Amazonに登録されていた約700件以上の模倣品ページを削除できました。
― それはかなりのインパクトですね!
顧問のおかげで知財戦略の立案、既存商品の知財保護、新規開発案件の知財抵触リスク回避策の考案なども行い、主力商品はすべて商標登録もできています。今では、「猫壱は知的財産権について詳しく、万全の対応がされている」といったイメージが広く知られているのではと思っています。
― お話を伺っていると、多岐にわたる分野で顧問の方が御社に関わっています。さまざまな分野でグローバル顧問のお世話になろうと思った理由についてお聞かせください。
専門分野において知識が足りない私が判断するよりも、プロフェッショナルである顧問の方に話を聞いて下した決断のほうが、精度が高くなる。加えて顧問から学ぶものは多く、自分のレベルアップになると考えました。
グローバル顧問の方は、すでに社会的な成功をおさめ、実績がある。さらにサイエストさんのフィルターを通った方ですから、信頼できるという点もポイントになりました。
グローバル顧問を上手に活用し事業をパワーアップ
― こんな人、こんな企業にサイエストをおすすめしたい、というのはありますか?
事業について課題があるなら、すべての方、企業が対象となるのではないでしょうか。
一般的に課題があれば会社内で解決しようとしますが、専門家に入っていただいたほうがスムーズにいくことが多いように感じます。
― グローバル顧問の価値についてはいかがでしょう。
経営者は半年先、1年先がどうなるかわからない不安を常に抱えています。特に今は変化が激しく大きい時代です。そういう時代だからこそ、解決したい課題、実現したいことがあれば、専門家にチームに加わってもらうことで事業が大きく発展するのではないかと思います。
― グローバル顧問は超即戦力人材というのがサイエストのキーワードの一つです。実際に顧問の方と協業し、即戦力と実感したことはありますか?
そうですね。たとえば知的財産権でお世話になった顧問の方は、当時大手メーカーでお仕事をされていました。そのために最新の情報を持っていて、特許事務所ならここがいいとすぐに提案して頂きました。まさに即戦力だなと思います。
ただ、必ずしも現職がいいわけではなくて、それは課題によって違うと思います。経験や人脈を重視する場合もあるでしょう。たとえば弊社の場合は人事では、リタイヤされた顧問の方でしたが、長い人事の経験、本質的な原理原則を経験値としてもっていらっしゃる点がまさにスーパー専門家という印象を受けました。
― スーパー専門家!言い得て妙です。サイエスト・グローバル顧問を存分にいかして事業をよりパワーアップしていただけた体験談をお伺いできて感激しています。今日は本当にありがとうございました。
プロフィール
株式会社猫壱 代表取締役 竹内淳
台湾人の父・日本人の母をもつ。日本生まれ、台湾育ち。
大学卒業後、アートの道を目指すが幼少期の夢だった実業家になることを思い出し、2005年に日本に拠点を移す。来日後、ユニ・チャーム㈱でマーケティングに出会う。
2008年1月に猫壱の前身であるD-culture㈱を立ち上げ代表取締役に就任。
2013年4月に猫壱ブランドを新たに立ち上げ、猫との暮らしをより豊かにする商品の開発を日本、アメリカ中心に展開。
株式会社猫壱 オフィシャルサイト:https://www.necoichi.co.jp/